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--- まずはおふたりの出会いの話から ---
若山 |
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山岸 初めて若山さんの作品に触れたのはその時に頂いたカレンダーで、それを見たときはやさしい印象でした その後、毎日それを見てお調子こかないで自分を戒められるようなものにしたいからって、「食」という 字を書いてほしいお願いしたんです。「食」の文をいただいて最初に見たときは「食」の中の良いってい う部分が目に見えて、おっかない字だな、怖いなと思っていました。自分でそういう風にお願いしたから 潜在意識なのかもしれないけど「お前ちゃんとしないと見ているぞ」って言っている目ん玉みたいに見え たんですよ。でも最近は柔らかくて優しい「食っていいよなあ」って感じるあったかい字になっているん ですよね。 |
若山 変わったかもしれないですね。字っていうのは生き物だから人の前に置いていっぱい見てもらうと、エネルギーが入 ってくるから。例えば箱にしまって大切に押入れとかにいれていると枯れてくるんですよ。この字が初めて山岸さん に向けて気持ちを入れて書いたものですね。そして「怖かった」って言っていたけど、何種類も書いたうちの一番下 にいれていたあれを選んだのは山岸さんなんですよね。だから、何を選ぶかっていう部分も含めてのものなんです。 まあ当然その時の気持ちのありようだったり生き様だったりいろんなものでどの字を選ぶかが決まるし、心情によっ て見方も然変わる。同じ字でも優しく感じる時もあるし、強く感じる時もある。それは今、その人が求めているもの 部分で出てきているんだと思います。だからさっき山岸さんがおしゃっていた「目に見えて怖かった」っていうのは 自分自身をこの字に目線を移して見ていたというか、自分に対する戒めなりを欲していた、自分を律しようという気 持ちの時だったんだと思うんですよ。 --- 若山さんの作品は既存の書の概念と違う部分もあると思うのですが ---
山岸
若山
山岸 |
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山岸 やっかいなお願いすることもあるんですよ。「大鬧」(だいどう)の時は、自分の中でも新しいことを したかったから、若山さんの字って絶対わかんないような字書いてくれって頼んだんです。そしたら壁 に気を入れてくれて、ちゃんとそれが完壁にピターっと決まってね。
若山 |
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山岸
若山 |
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若山
山岸 若山 |
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--- 山岸さんも中華の料理人として始まりながら中華にとらわれない部分もありますが ---
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山岸 垣根を越えてどうだこうだっていうことを意識する訳じゃなくて、自然な流れでいいと思っ ているんですよね。ただね、匠の心っていうか北海道からモノマネじゃなくて新しいものを 造り出していきたいなとは思っています。料理は、足し算から始まって引き算になるって訳 じゃないんだけど、無駄が省けるような、無駄が分かるような時っていうのも来るしね、そ の無駄って言葉が適切かどうか分からないけど。 |
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若山 --- ものを造る者同士、お互いに刺激を受ける部分はありますか ---
山岸
若山
山岸
若山 山岸
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取材:中国上海料理 kakazan(中央区南4西4 ロビンソン札幌7F) |
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